M&A NEWS

2025/03/07

内外トランスライン<9384>、国内投資ファンドのIAパートナーズによるTOBなどで株式を非公開化

内外トランスラインが主軸とする国際海上混載輸送は海運市況の変動など景気動向の影響を受けやすい。こうした中、輸出入、通関、倉庫での保管、陸上輸送、梱包を含めた総合物流企業への脱皮に向け、大胆な事業構造改革を進めるうえでは目先の業績や株価にとらわれない経営体制づくりが必要と判断。国内投資ファンドのIAパートナーズ(東京都港区)のTOB(株式公開買い付け)提案を受け入れることとした。

TOB主体はIAパートナーズが設立した買収目的会社のIAPF2(東京都港区)。内外トランスライン株の買付価格は1株につき4065円で、TOB公表前日の終値2533円に60.48%のプレミアムを加えた。買付予定数は770万6871株。下限は所有割合45.08%にあたる443万600株。買付代金は最大313億2843万円。買付期間は3月10日~4月21日の30営業日。決済の開始日は4月28日。公開買付代理人は野村証券。

創業者の戸田徹氏とその親族の資産管理会社エーエスティ(神戸市)が所有する株式21.59%についてはTOBに応募せず、TOB成立後に内外トランスラインが実施する自己株取得(1株3239円)に応じて売却する。自己株取得分を含めて買収総額は約382億円。

内外トランスラインはTOBに賛同し、株主に応募を推奨することを決めた。TOBが成立すれば、同社の東証プライム市場への上場は廃止となる。

内外トランスラインは1980年に大阪市で内外シッピングとして設立。1986年に現社名に改めた。2008年に東証2部に上場し、2015年に東証1部に昇格(2022年4月に東証プライム市場に移行)。

関連情報

M&A案件情報「SMART」SMART

譲渡希望の案件情報をインターネット上に掲載し、相手企業を探索するサービスです。ストライクの持つ独自のネットワークで多くの案件を取り揃えています。