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医療法人のM&Aは増えている?

現在、病院を経営している医療法人です。周囲の病院の経営者が病院を譲渡したという話を聞くことが増えてきています。医療法人のM&Aは実際に増えているのでしょうか。

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医療法人様からの譲渡のご相談は増えています

医療法人のM&Aは、上場株式会社のM&Aと比較して、公表・報道されるケースがまれです。よって、正確な件数の把握は難しいですが、当社でも5年前と比較して譲渡のご相談をいただく件数が10倍以上に増えており、医療法人のM&Aは増加傾向にあると実感しております。その主な理由をご紹介します。

1. 人材の採用難

日本全体の問題ですが、特に地方では医師や看護師、介護士、事務人材などの確保が難しくなっており、人材確保のために、医療法人の規模を拡大してグループでの採用力を高めるケースが増えてきています。

また、理事長・院長のお子さんが医師であっても大都市の病院で勤務し、地元に戻らないため、後継者不在となるケースも多くなっています。

2. 設備投資の資金難

近年、建築資材の高騰などで病院の建て替えや修繕の費用が増加しています。また、新しい医療機器の購入も定期的に必要です。こうした費用を金融機関等の借入で賄うこともあり、後々の返済に苦労するケースが珍しくありません。資金のバックアップを求めてM&Aを選択されることもあります。

3. 診療に集中したい

医療法人の理事長・院長は多くが医師であり、診療と経営の“二足のわらじ”を履いておられます。ご自身で夜間の当直まで担当されるケースもあり、肉体的にも精神的にも大きな負担になっています。このため、経営面の負担を減らして自身は医師として診療に集中したい、経営を第三者に任せたいというご相談をいただくケースもございます。

今回は、医療法人M&Aの現状を解説しました。もちろん、医療法人様それぞれに事情も課題も異なります。個別の状況によっても講じるべき対策は異なるため、詳しくは医療法人M&Aの経験を積んだ当社のM&Aアドバイザーにご相談ください。