QUESTION

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M&Aを検討する際、譲渡先候補の企業文化や社風を知ることはできる?

当社は、創業以来一緒に事業を営んできた幹部の人柄やアットホームな雰囲気に魅力を感じて入社している社員が多数います。今後の成長のため、大手の傘下に入ることを考えていますが、M&A後、社員たちがお相手の企業の経営方針や社内ルールについていけるのか、また文化が異なる企業と歩幅を合わせて経営を行うことができるのか心配です。

譲渡先を検討する段階で、その企業の文化や社風について知ることはできるのでしょうか。また、社員に情報を開示するタイミング、注意すべき点などについても教えてください。

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お相手の方針や社風を知り、組織融和に向けイメージを描くことがミスマッチを防ぐためにも大切です。

M&Aを検討される際、お相手となる企業の社風や文化を知ることは可能です。ミスマッチを防ぐためにも、互いのことをよく知り、組織融和の具体的なイメージを描くことが大切です。また、譲渡を社内で発表される際には、譲渡先の企業文化や今後の組織融和に向けた取り組みについて十分な説明を行うことが重要です。

成約前のポイント

M&A後も大切にしたい自社の理念や文化を明確にする

まず、御社の理念や文化、経営方針などを改めて見直し、M&A後も大切にしたいことを明確にしてください。譲渡先企業に伝え、理解してもらうことが重要になるからです。

弊社では、譲渡企業のオーナー様から事業内容だけではなく、創業からの成り立ちや企業文化などもお伺いした上で資料(企業概要書)を作成します。そして、譲渡企業様の文化、オーナー様の思いなども考慮しながら、譲渡先候補となる企業のリストを作ります。

その後、オーナー様のご意見やご意向を承りながら、実際にM&Aについてご提案する企業を選定いたします。この段階では、先入観にとらわれず幅広い視野でお相手を検討なさることをお勧めしています。M&Aは意外な組み合わせが素晴らしい相乗効果を生み出すことがよくありますので、可能性を広く残しておくことが重要です。

M&A後の組織融和に向けた具体的なイメージを持つ

候補の企業様に買収の意向があれば、両社のトップ面談が行われます。膝を突き合わせて、互いの社風や企業文化、M&A後の方針などについて話し合う機会ですので、この時点で両社の組織融和に向けた取り組みについて具体的にイメージできるかどうかがカギになります。譲渡対価など金額面での条件にこだわるあまり、組織融和がうまくいかず、大量離職につながるようなケースも少なくありません。異なる歴史や文化、方針を持つ企業がご縁を結び、協業していくことになりますので、交渉段階でじっくりご検討ください。

成約後のポイント

情報開示の際には譲渡先の社風や企業文化についても説明を

M&Aを発表したところ、企業文化や職場の雰囲気が変わるのではないかという不安の声が上がったといったケースは多く見られます。そのような場合、オーナー様や譲渡先企業から十分な説明がなされないと、従業員の皆様の納得が得られませんし、退職のリスクも生じます。情報開示の際は今後の体制や方針だけでなく、お相手の社風や企業文化にも触れることが不安の払しょくにつながります。

当社では、トップ面談前にオーナー様と入念な打ち合わせを行い、不安に思われる点や疑問点を解消させていただきます。また、オーナー様が自らお相手に聞きにくいことがあればM&Aアドバイザーが代わりにお聞きするなど、コミュニケーション面のサポートもきめ細かく行うよう努めております。成約後に情報開示を行う際にも、従業員の皆様の不安を解消するために最適な方法をご提案いたします。

M&Aの検討開始から成約までの間、オーナー様が不安を覚えられる場面は多々あるかと存じます。どんな些細なことでも判断に迷われたときは、ぜひ当社のM&Aアドバイザーにご相談ください。