M&A用語集
GLOSSARY OF M&A
M&Aでよく使われる專門用語をわかりやすく解説いたします。
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サ行
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最終契約書(サイシュウケイヤクショ)
株式譲渡契約、事業譲渡契約等、M&Aの最終段階で締結される契約書。
売買対象物・価格・支払条件・表明保証・競業避止義務等の条項が盛り込まれる。 -
再調達原価法(サイチョウタツゲンカホウ)
買収対象事業を評価する際の評価方法のひとつ。
ゼロからその対象事業を創り上げる際にかかるコストを尺度として評価する。 -
債務超過(サイムチョウカ)
合併の際に、消滅会社の株主に対して、存続会社の株式ではなく存続会社の親会社の株式を割当てる合併手法のこと。
外資系企業の日本法人と日本企業が合併すると、外資系企業の日本法人に対する出資比率が下がるな... -
先取り二段階オファー(サキドリニダンカイオファー)
買収企業が標的企業の支配権を得るために必要な株式(多くの場合、過半数)に対する買取価格を、支配権を得た後に購入する残りの株式価格よりも高く設定するテンダー・オファー(株式公開買い付け)のことをいう。
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サタデーナイトスペシャル(サタデーナイトスペシャル)
標的企業の全株式に対して行われる一週間のTOB(キャッシュ・テンダー・オファー)。
事前通告なしに株式市場の閉鎖した土曜日から始めることにより、標的企業の不意をつき、対策を講じる余裕を与えない作... -
三角合併(サンカクガッペイ)
合併の際に、消滅会社の株主に対して、存続会社の株式ではなく存続会社の親会社の株式を割当てる合併手法のこと。
外資系企業の日本法人と日本企業が合併すると、外資系企業の日本法人に対する出資比率が下が... -
産業活力再生特別措置法(産業再生法)(サンギョウカツリョクサイセイトクベツソチホウ(サンギョウサイセイホウ))
過剰な設備や債務を抱えた企業の経営再建を支援する目的で、1999年に施行された法律。
企業が不採算部門からの撤退など事業再構築計画を所管官庁に提出して認定を受ければ、設備廃棄に伴う欠損金の繰越期... -
サンセット条項(サンセットジョウコウ)
買収防衛策の妥当性を担保するため、一定期間ごとにその適否を株主に諮る仕組みのこと。
サンセットとはSunset(日没)の意。 2005年5月に経済産業省及び法務省が公表した「企業価値・株主共同の... -
財産評価基本通達(ザイサンヒョウカキホンツウタツ)
相続税・贈与税を計算する際に対象財産の価額評価基準として国税庁が定めているもの。
非上場株式の評価方法も規定されている。同族会社のグループ内で株式を移動したり、合併したりする場合には財産評価基本... -
財務デューデリジェンス(ザイムデューデリジェンス)
資産の劣化、不良資産の存在、負債の過少計上、重要な簿外債務の発見等、買収先企業の価値判断をするため、企業が作成した財務諸表の適正性を検証すること。
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シェルカンパニー(シェルカンパニー)
M&Aの資金調達をするために設立される実体のないペーパー企業のこと。受け皿会社ともいう。
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資産査定(シサンサテイ)
貸借対照表に計上されている資産の実在性を確認し、査定日現在における価値を算定すること。
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シティ・コード(シティコード)
「公開買付及び合併に関するシティ・コード」のこと。
英国内のM&Aにおいて、全ての株主が公正・公平に取り扱われるよう監督指導することを目的とした民間団体であるパネルが制定し、運用するM&Aに関す... -
シナジー効果(シナジーコウカ)
会社を結合することにより、その企業価値が単に1+1が2になるのではなく、3にも4にもなる相乗効果のこと。
経営資源が集約されたり、別々の事業の組み合わせにより新たな付加価値が生まれることによって... -
シナジーバイヤー(シナジーバイヤー)
自社の事業強化・事業拡大を目的としたM&Aの買い手(事業会社)のこと。
ファンド等を「フィナンシャルバイヤー」と呼ぶことからそれらと区分しての呼称。ストラテジックバイヤーともいう。
理論上... -
シニアローン(シニアローン)
メザニン (サブオーディネイテッド) = 劣後ローンに相対する言葉で、従来からある通常の貸出金にあたる。
新しいコンセプトの劣後ローンに比して、優先して弁済を受けられるので、優先貸出金。劣後ロー... -
支配権プレミアム(シハイケンプレミアム)
「コントロールプレミアム」ともいう。経営を支配する、もしくは経営に影響力を持つようなまとまった割合(議決権の過半数以上)の株式を取得する場合に支払われる株式買収価格の上乗せ部分。
M&Aでは、直... -
資本コスト(シホンコスト)
資金を調達するために必要とした費用のことを言う。企業活動のために投下された必要費用を指し、企業会計の側面から見ると、1.借入金コスト、2.社債コスト、3.株式コストの3項目に大別して考えることができる...
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締め出し合併(シメダシガッペイ)
消滅会社の株主に現金や社債を交付することによって、消滅会社の株主存続会社や親会社の株式を保有させないようにする合併手法。合併対価の柔軟化によって可能となった。「スクイーズアウト」ともいう。
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シャークリペラント(シャークリペラント)
サメよけ戦略。敵対的買収の防衛策のひとつ。買収しにくくなるような多くの規定を作っておくこと。
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取得条項付株式(シュトクジョウコウツキカブシキ)
株式会社が、株主の同意なしに一定の事由が生じたことを条件に株主の有する株式を取得することが出来る株式のこと。敵対的買収策として注目されている。
株主の意思とは無関係に強制的に取得できる点で会社に... -
取得請求権付株式(シュトクセイキュウケンツキカブシキ)
株式会社に対して株主がその有する株式取得を請求することができる内容の種類株式のこと。
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守秘義務契約(シュヒギムケイヤク)
秘密保持契約(Confidentiality Agreement、CA)、英略してNDAともいう。
M&Aの際に相手方の企業または仲介会社と締結する契約のひとつ。
買い手企業の場合、売り手... -
主要株主(シュヨウカブヌシ)
議決権を10%以上所有する株主のこと。
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種類株式(シュルイカブシキ)
剰余金の配当の優劣や、株式の買受け、議決権の行使など、他の株式とは異なる権利内容を持つ株式のこと。種類株式の類型は、各項参照のこと。
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証券取引等監視委員会(ショウケントリヒキトウカンシイインカイ)
略称はSESC。証券取引に不正が無いか監視する機関のこと。相場操縦、インサイダー取引等を取り締まる。M&A取引では大量保有報告書の開示など (詳細は5%ルールを参照) が義務付けられている。
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詳細情報(ショウサイジョウホウ)
譲渡希望会社の詳細情報のこと。企業名・事業内容のほか、業績情報、財務内容等が記載される。秘密保持契約締結後に買収希望会社に開示される。企業概要書ともいう。
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ショウストッパー(ショウストッパー)
敵対的買収を仕掛けられた際に、標的とされている企業が買収を阻止するために法律的な問題点を見つけ、買収を阻止しようとすること。
例えば、敵対的な買収が実行されれば独占禁止法に触れてしまうように、標... -
焦土作戦(ショウドサクセン)
敵対的企業買収に対する対抗策のひとつ。買収対象の企業が優良資産・収益性の高い事業(クラウン・ジュエル)を売却、あるいはあえて多額の負債を負うことによって、企業価値を下げ、買収意欲をそぐ防衛手法を指す。...
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新株予約権(シンカブヨヤクケン)
将来、あらかじめ定められた価格で会社の新株を引き受けられる権利のこと。あらかじめ定められた行使価格を時価が上回っている場合は権利行使すれば利益が得られ、逆にあらかじめ定められた行使価格を時価が下回って...
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新設合併(シンセツガッペイ)
全ての合併当事会社が消滅会社として清算手続きを経ずして解散し、新会社を設立し、合併当事会社の権利義務等の法律関係を包括的に新設会社に承継させる合併形態を言う。実際には、吸収合併が圧倒的に多く新設合併が...
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信託型ライツプラン(シンタクガタライツプラン)
平時のうちに、買収者だけが行使できない差別的行使条件を付した新株予約権を、信託銀行に対して無償で発行し、当該信託銀行は、発行会社との間で、買収者登場時の株主を受益者とする信託を設定した上で、発行された...
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時価評価(ジカヒョウカ)
購入時の価格ではなく、その時々の市場価格で評価すること。
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時間的価値(ジカンテキカチ)
オプションの価値の構成要素。オプションの価値評価は、本源価値と時間価値の合計として算定される。
時間価値とは、将来オプションの権利行使をする場合、いま権利行使をした場合と比較してどの程度利益を得... -
事業承継(ジギョウショウケイ)
会社の経営について経営者が後継者に引き継ぐこと。事業承継には帝王学など、経営者としての資質を育てる「経営承継」と、相続税・贈与税をいかに低くおさえ、かつ株式を次期経営者に引き継がせるという「資産承継」...
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事業譲渡(ジギョウジョウト)
会社ごと売買するのではなく、会社の中身のうち、必要な事業に関連する資産・負債のみを売買する方法。売り手企業 (売却企業) のオーナーは、譲渡した事業に対する支配権を完全に失う。
店舗や工場といっ... -
自己株式(ジコカブシキ)
自社で買い取って保有している自社の株式。本来例外的に発生するものであるが、特定の理由により定時株主総会の決議に基いて取得がおこなわれる場合、金庫株 (項目参照) とも言われる。
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事前警告型ライツプラン(ジゼンケイコクガタライツプラン)
大規模な株式買付 (多くは20%以上の取得) を想定し、そのような買収者が現れた場合には、買収者に対して、買収提案の目的及びその内容、買収価格の算定根拠及びその資金の裏付け、さらには、買収後の経営方針...
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純資産価額法(ジュンシサンカガクホウ)
企業評価の方法のひとつで、企業の保有している資産に着目する方法。
企業が保有している資産の時価から負債を控除した額をもって企業価値とする。のれんが加味されないため、M&Aではあまり使われず、グル... -
ジューイッシュ・デンティスト(ジューイッシュデンティスト)
被買収企業が敵対的買収者の社会的な弱点をマスコミを使って宣伝することによって、イメージ・ダウンを図ったり、買収自体の意義を下げるようにし向け、TOBを失敗に導く買収防衛策。ユダヤ人の歯科器具メーカーが...
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譲渡承認取締役会(ジョウトショウニントリシマリヤクカイ)
株式譲渡制限会社の株主が株式を売却する際、その会社が行う取締役会のこと。売却相手が会社の経営上好ましくない場合には否決できるが、その場合、会社で株式を買い取るか、会社で新たな買い手を探さなければならな...
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譲渡所得税(ジョウトショトクゼイ)
株式を譲渡した株主に対してかかる所得税。売却益に対して15% (住民税と合わせて20%、2037年まではさらに復興特別所得税を合わせて20.315%) の税率で課税される。譲渡した翌年の3月15日まで...
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譲渡制限株式(ジョウトセイゲンカブシキ)
株式取得において承認を要する内容の株式(普通株式又は種類株式)のこと。合弁会社を設立するときやベンチャーキャピタルから資金調達を受ける際などに利用価値が高い。
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譲渡制限会社(ジョウトセイゲンガイシャ)
株式の譲渡をする際に株主総会や取締役会の承認が必要な会社のこと。会社の経営上好ましくない株主が株主となることを阻止するための制度で、同族経営の多い中小企業のほとんどが導入している。譲渡制限会社の場合、...
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情報開示(ジョウホウカイジ)
会社法や金融商品取引法では、商取引において利害関係者が適正な判断を下せるように情報開示について規定が設けられている。
会社法では、非上場の株式会社を含めて全ての株式会社について、主として、株主と... -
人的分割(ジンテキブンカツ)
会社分割の類型の一つ。分割型会社分割とも言う。
会社分割によって新設会社の株式又は既存会社の株式が発行されるが、この株式を誰に割り当てるかによって物的分割と人的分割に分類される。
物的分割... -
垂直型M&A(スイチョクガタエムアンドエー)
「製造 → 流通 → 販売」というような商品やサービスを提供する流れの中で、垂直的に企業を統合させるM&Aのこと。
より消費者に近い方向の企業を買収することを「川下への垂直型M&A」といい、逆により... -
水平型M&A(スイヘイガタエムアンドエー)
同一の業種・業態の企業同士によるM&Aのこと。主として、規模の拡大による競争力の強化 (スケールメリット、シェアの拡大) を目的として行われることが多い。
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スキーム(スキーム)
M&Aや資金調達の「手法」のこと。
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スクイーズアウト(スクイーズアウト)
消滅会社の株主に現金や社債を交付することによって、消滅会社の株主存続会社や親会社の株式を保有させないようにする合併手法。合併対価の柔軟化によって可能となった。「締め出し合併」ともいう。
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スタッガード・ボード(スタッガードボード)
全役員が一度に変更されないように役員の改選時期をずらすこと。
敵対的買収の防衛策の一つ。 -
スタンドスティル条項(スタンドスティルジョウコウ)
再買収停止条項。株式の買戻しを一定期間禁止する取り決めのこと。
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ステークホルダー(ステークホルダー)
企業と利害関係を有するあらゆる者を指し、主なものとして株主、従業員、顧客、取引先、債権者等が挙げられる。
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ストックオプション(ストックオプション)
役員や従業員等が持つ新株予約権のこと。一定期間内にあらかじめ決められた価格で自社株式を購入できる権利。会社の価値が高くなるほど大きな利益を得られるので、役員や従業員にモチベーションを与えることができる...
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ストックオプション会計(ストックオプション会計)
ストック・オプションとは企業がその企業の取締役、会計参与、監査役、執行役および雇用関係にある従業員ならびにこれに準ずる者に対して付与する新株予約権をいう。
ストック・オプション付与時にその公正な... -
ストラクチャー(ストラクチャー)
ストラクチャーとは、事業(企業)の構築、事業(企業)の構造のこと。 英単語のstructureは、本来「構成・組織・機構・構造・建物」といった意味を持ち、それが転じてM&Aにおいては事業(企業)の構築...
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ストラテジックバイヤー(ストラテジックバイヤー)
自社の事業強化・事業拡大を目的としたM&Aの買い手(事業会社)のこと。ファンド等を「フィナンシャルバイヤー」と呼ぶことからそれらと区分しての呼称。
理論上は事業会社(ストラテジックバイヤー)の方... -
スピンオフ(スピンオフ)
スピンオフとは、端的に言うと会社を分割することを指す。
会社法上におけるスピンオフとは、完全分配方式の会社分割で、新設子会社に親会社が現物出資して子会社株式を親会社株主に比例配分する分割方法を指す。こ... -
スリーピングビューティー(スリーピングビューティー)
眠れる森の美女。優良な資産や高い収益力を有するにもかかわらず、時価総額が低い評価になっている等、買収メリットが大きく、かつ無用心に見える企業。安定株主比率が低いと敵対的買収の餌食になりやすい。
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スローハンド型買収防衛策(スローハンドガタバイシュウボウエイサク)
敵対的買収者に狙われている企業の取締役会構成員の交代を一度に行なうことができず、その発動を阻止するのに時間がかかる買収防衛策の類型。
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スーイサイドピル(スーイサイドピル)
敵対的な買収者が株式(議決権)の一定割合を取得した時点で、財務状態が著しく悪化する契約等を行なってM&Aを阻止すること。敵対的買収防衛策のひとつ。
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スーパーマジョリティ条項(スーパーマジョリティジョウコウ)
株主総会における決議要件を非常に厳しくしておくことで、買収者の買収意欲を削ぐ買収防衛策。例として、合併や買収の株主総会特別決議要件を90%以上の株主の賛成を要する旨を定款に定めるなど。ただし、自社の意...
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成功報酬(セイコウホウシュウ)
M&Aが成約した場合に依頼者が金融機関や仲介会社などに支払う報酬のこと。
M&Aの仲介の場合、業界団体が存在しないため料金水準は仲介会社により異なる。 -
セラーズバリュー(セラーズバリュー)
M&A の売り手側の企業価値のこと。売り手にとっての企業価値 (セラーズバリュー) をバイヤーズバリューが上回っていなければ理論的にはM&Aは成立しない。
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潜在株式(センザイカブシキ)
現時点では発行されていないが、将来発行される可能性のある株式のこと。新株予約権 (ストックオプションを含む) とほぼ同じ。潜在株式のある会社を買収する場合、発行済み株式を買い取った後に潜在株式が顕在化...
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税制適格企業再編(ゼイセイテキカクキギョウサイヘン)
「合併」「会社分割」「現物出資」「事後設立」「株式交換」「株式移転」などの企業再編において、実質的に経済実態に変更がないと認められる企業再編 (株式以外の金銭等の交付がなく、持分比率が50%を超える企...
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善管注意義務(ゼンカンチュウイギム)
会社法および民法で規定される経営者 (取締役、代表取締役) が常識的に払うべき注意義務のこと。善良なる管理者の注意義務ともいう。M&Aの場合、交渉中もしくは売り手から買い手へ経営権が移転する過程におい...
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全部取得条項付種類株式(ゼンブシュトクジョウコウツキシュルイカブシキ)
複数の種類株式を発行している株式会社において、そのうち一つの種類株式の全部を株主総会の決議によって取得することができる旨の定款の定めのある種類株式。
発行済み株式を「取得条項付株式」に変換するのには... -
総資産利益率(ソウシサンリエキリツ)
ROA、Return On Assetの略。資産の有効活用度合いを測る経営指標。一般的には税引き後純利益÷総資産で算出される。この算式で算出された数値が高い企業ほど資産を有効に活用しているといえる。逆...