M&A NEWS

2024/11/07

I-PEX<6640>、MBOで株式を非公開化

I‐PEXは7日、MBO(経営陣による買収)で株式を非公開化すると発表した。創業家一族の資産管理会社であるDMC(京都市)が設立した買収目的会社がTOB(株式公開買い付け)を行う。買付代金は331億円。I‐PEXはコネクター大手。パソコンや自動車など特定の市場に依存しない強固な事業構造への再編や新市場の開拓を中長期の視野で進めるためには非公開化が望ましいと判断した。

買付価格は1株につき2950円。TOB公表前日の終値1565円に88.5%のプレミアムを加えた。買付予定数は1122万5506株。下限は所有割合27.18%にあたる504万2000株に設定した。筆頭株主のDMC(36.77%所有)と創業家の関係者が所有する合計39.49%の株式はTOBに応募しない。

I‐PEXはTOBに賛同し、株主に応募を推奨することを決めた。TOBが成立すれば、同社は東証プライム市場への上場が廃止となる。

買付期間は11月8日~12月19日の30営業日。決済の開始日は12月26日。公開買付代理人は三菱UFJモルガン・スタンレー証券(復代理人はauカブコム証券)。

I‐PEXは1963年、創業者の小西昭氏が精密金型製作を目的に第一精工として京都市で設立。現在はパソコンやスマートフォン、自動車などに使われるコネクターを中心とする部品事業を柱とし、半導体樹脂封止装置などの設備事業も手がける。

2006年にジャスダック市場に上場。2011年に東証1部に上場(2022年4月に東証プライム市場に移行)。2020年に現社名に改めた。

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