M&A NEWS

2023/11/07

シミックホールディングス<2309>、MBOで株式を非公開化

シミックホールディングスは7日、MBO(経営陣による買収)で株式を非公開化すると発表した。買付代金は最大337億1500万円。主力事業の医薬品受託開発をめぐっては薬価引き下げ圧力が強まり、治験需要の縮小が懸念されている。こうした中、海外事業の強化やヘルスケアビジネスの拡充などの構造改革を進めるためには、短期的な業績変動や株価にとらわれない経営体制が必要と判断した。シミックはTOBに賛同している。

シミック社長の中村和男氏が設立した北杜マネージメント(山梨県北杜市)がTOB(株式公開買い付け)を行い、中村氏ら親族の資産管理会社による継続所有分を除く約75%の株式を取得する。

シミック株の買付価格は1株につき2650円で、TOB公表前日の終値1719円に54.16%のプレミアムを加えた。買付予定数は1272万2645株。下限は所有割合41.29%にあたる703万7500株。買付期間は11月8日~2024年1月4日の37営業日。決済の開始日は2024年1月12日。公開買付代理人はSMBC日興証券。

シミックは1985年に設立。1992年に日本で最初にCRO(医薬品開発業務受託機関)に乗り出した。その後、医薬品の営業受託や製造受託にも業務を広げた。2002年に株式を店頭登録。東証2部を経て、2005年に東証1部に上場(2022年4月に東証プライム市場に移行)。

同日発表した2023年9月期業績は売上高3.5%減の1047億円、営業利益13.3%減の102億円、最終利益14.7%減の71億5000万円。24年9月期の業績予想は示していない。

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