ご成約インタビュー No.107
INTERVIEW
中古車販売のJapan DHAホールディングス
ブルパス・キャピタルとの資本提携で
4年後のIPOを目指し成長加速へ
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- #投資ファンド
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株式会社Japan DHAホールディングス 代表取締役 渡邊 誠 氏
株式会社ブルパス・キャピタル ヴァイスプレジデント 市原 央康 氏
2024年9月、Japan DHAホールディングス(東京都港区)はブルパス・キャピタル(東京都港区)からの投資受け入れを決定した。同社は2020年10月設立の急成長企業で、与信を創出・補完する枠組みが一体となった中古車販売サービスを運営している。独自の画期的なサービスで注目を集める同社は、気鋭のPEファンド、ブルパス・キャピタルから、資本・ハンズオン支援を受け、成長を加速させる。目指すは4年後のIPOだ。Japan DHAホールディングス 代表取締役 渡邊 誠氏とブルパス・キャピタル ヴァイスプレジデント 市原 央康氏に、今回のM&Aの背景や狙い、今後の展望をお聞きした。
株式会社Japan DHAホールディングス
× 株式会社ブルパス・キャピタル ヴァイスプレジデント
ご成約インタビュー動画
さらなる成長を目指してM&Aを検討
事業内容や特徴をお聞かせください。
渡邊:当社は全国のお客様に対して、非対面でお車を販売しています。国内では、個人事業主や非正規雇用、外国籍、過去に信用事故を起こした人など、年間200万人が一般的なオートローン(自動車購入時に利用できるローン)に通らないという調査結果があり、そういった方々へのお車の提供が当社の特徴となっています。従来の自社ローンでは、車販売店が割賦販売する形態をとり、購入者は、厳しい条件の手数料(利息に相当するもの)を負担していました。当社は金融機関と提携し、購入者の経済負担を抑えてお車を提供できる体制を構築しました。これが最大の強みです。
市原:当社は一般的なPEファンドとは異なるアプローチを取っています。多くのバイアウトファンドは、長年の業歴があり安定したキャッシュフローを生む企業を好む傾向にありますが、当社は業歴が短くても成長性と事業の独自性がある企業に積極的に投資を行っています。また、案件規模は小さくても、ハンズオンでの支援を通じて企業価値向上を目指すことを信条としています。
成長加速の手段としてM&Aをご検討された理由を教えてください。
渡邊:当初は東京プロマーケットへの上場を目指していましたが、ストライクからM&Aの打診があり、選択肢を検討した結果、グロース市場を目指す方がメリットが大きいと感じました。ただし、会社の成長とIPOを同時に進めるのは当社だけでは困難と判断し、ブルパス・キャピタルさんからの支援を受けることを決断しました。
Japan DHAホールディングスへの投資を決断された理由は?
市原:最も注目したのは、ターゲット領域の独自性とビジネスモデルの新規性です。様々な理由でローンが組めない方々に対して、生活や仕事に必要な車を提供できるソリューションを持っている点に、高い社会的意義と可能性を感じました。
従業員の方々の反応はいかがでしたか?
渡邊:社員には早い段階で伝えましたが、みな喜んでくれました。当社はベンチャー企業ということもあり、資本面・制度面での整備が追い付いていませんでしたが、ブルパス・キャピタルさんからのハンズオン支援を受けられるということで、IPOが現実味をもって従業員に受け止められたと考えています。
ブルパス・キャピタルと組んでよかった点を伺えますか?
渡邊:事業会社とのM&Aの場合、既存事業とのシナジーを重視するため、買収後は親会社の色に染まってしまう可能性が捨てきれません。一方、ブルパス・キャピタルさんの場合は、投資先の特色や独自性を活かしたまま、成長を支援していただけます。具体的には、投資先企業は、事業運営における主体を維持したまま、事業戦略の検討や推進から、経営管理機能の高度化、バックオフィス機能の整備などの支援を受けられます。このような「良い意味での距離感」が、プラスに働いていると考えています。
これからの事業の展望について
今後の事業展開についてお聞かせください。
渡邊:4年後のIPOを目指し、現在のリモート型事業部に加え、店舗型事業部を人口100万人以上の都道府県の県庁所在地を中心に展開する構想があります。また、リモート型事業部の営業人員も現在の約20名から増強します。中長期的な目標として、まずは年商50億円、次に100億円、その次は200億円超を見据えています。
市原:事業運営は引き続き渡邊社長にお任せし、当社は主に経営管理や管理体制といった仕組み作りを担当します。加えて、Webマーケティングの効果向上や、広報・IR活動の推進など、成長を加速させるための基盤作りの支援も始めています。
ストライクについて、どのように評価されていますか?
渡邊:担当者の小幡さんがすごく丁寧で、レスポンスも早いし、理解力も高い。M&Aに関して分からないところも丁寧に教えてくれ、売り手・買い手双方にとって中立的な立場で案件を進めてくれました。
市原:小幡さんは、単なる仲介者としてではなく、自分事として案件に取り組んでくださいました。M&Aでは利害が複雑に絡み合いますが、特定の立場に偏ることなく、会社・売り手・買い手といった全体を俯瞰し最適解を模索していただけました。難しい局面でも自ら動いて支援してくださり、本案件の実現に大きく貢献いただきました。
M&Aを検討している経営者へのメッセージをお願いします。
渡邊:M&Aは意外と身近にある選択肢です。ただし、第三者から見て価値の付く事業かそうでない事業かは分かれます。事業においては、目先の利益や短期的な成長だけでなく、中長期的な繁栄が見込めることが重要であり、そういった事業ほど第三者からも評価され、さらなる繁栄につながっていくものと考えます。また、M&Aを経験することで、経営者としての経験値は大きく向上し、経営者としての成長につながると実感しています。
本日はありがとうございました。
M&Aアドバイザーより一言(小幡 勇人・事業法人部 アドバイザー談)
Japan DHAホールディングス様は設立4期目にして売上20億円を超える急成長企業でした。
中古車販売業界における新領域を開拓する画期的なビジネスモデルで、若くて優秀な渡邊社長のもとこれまで独力で成長してきましたが、IPOを目指したいこと、さらなる成長の加速には資本・人的リソースが必要なことから、ブルパス・キャピタル様と組むことを決断されました。ブルパス・キャピタル様は企業の更なる成長を引き出すことを強みとしている超ハンズオン型のバリューアップファンドであり、成長ポテンシャルが高いJapan DHAホールディングス様にとって最良のパートナーであると私は確信しております。
M&Aはクロージングまで難しい局面も多く、譲渡企業様・買収企業様ともに精神的にも相当な負担がかかりますが、本件は両社が最初から最後まで誠心誠意で対応してくださり無事クロージングに至りました。両社に改めて感謝申し上げます。
今回の提携を起爆剤とし、両社がさらに発展されること、そしてIPOを実現されることを心より楽しみにしております。私自身としても、今後も本件のような、次代を築く経営者のM&A、社会的意義の高い成長戦略型のM&Aをご支援できるよう努めてまいります。
2025年1月公開
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