阪神阪急百貨店を傘下に持つエイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)と関西を地盤とする中堅スーパーの関西スーパーマーケットは31日、2022年2月1日に経営統合すると発表した。スーパー事業を運営する中間持ち株会社を置き、H2Oグループのイズミヤ(大阪市)、阪急オアシス(同)のスーパー2社と関西スーパーを配置する。3社合計の売上高は3700億円を超え、スーパーとして関西トップの地位を確立する。
H2Oは2016年10月に関西スーパーと資本業務提携し、約10%を出資。プライベートブランド商品の開発や共同物流、調達コスト改善、共通ITシステムの構築などで相乗効果を最大化するためには資本業務提携をさらに発展させる必要があると判断し、経営統合に踏み切る。新型コロナウイルス感染拡大によるスーパーを取り巻く環境変化への対応も急務となっている。
経営統合にあたっては関西スーパーがイズミヤ、阪急オアシスの両社を株式交換で子会社化する。関西スーパーは同社の全事業を分割して新設する子会社(新関西スーパー)に移管する。イズミヤ、阪急オアシス、新関西スーパーを子会社とする旧関西スーパーは中間持ち株会社に移行する。H2Oは中間持ち株会社の株式58%を持ち、主導権を握る。
株式交換ではイズミヤ1株に関西スーパー株1万1909株、阪急オアシス1株に関西スーパー株5000株を割り当てる。
直近売上高は関西スーパー1289億円、イズミヤ1330億円、阪急オアシス1107億円。営業利益は関西スーパー27億円、イズミヤ30億円、阪急オアシス15億円。