キトーは、米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)傘下で吊り具メーカーの米クロスビーグループと経営統合することで合意したと発表した。
KKRがキトーにTOB(株式公開買い付け)を実施し、全株式を取得した後、経営統合する。買付代金は最大約564億7800万円で、TOBが成立すれば、キトーの東証プライム上場は廃止となる。
買付価格は1株2725円で、TOB公表前営業日の終値1659円に64.26%のプレミアムを加えた。買付予定数は2072万6019株。買付予定数の下限は所有割合66.67%に当たる1381万7400株。2022年10月下旬をめどに買い付けを開始する。
クロスビーグループは1836年の創業で、吊り具業界で長い歴史を持つ。北米、欧州、ブラジル、オーストラリアで16製造拠点と10の流通センターを保有し製造、販売を行っている。キトーは1932年の創業で、ホイスト(巻き上げ機)やクレーンを製造しており、北米、欧州、アジアなど海外15カ国に事業子会社17社を展開している。
経営統合によって高品質な製品の拡大、代理店へのサービスの向上、調達、生産の効率化などが実現できるとしている。経営統合後は社名を「Kito | Crosby」とし、本部は米国と日本の両方に置く。