品川リフラクトリーズは、フランス大手素材メーカーのサンゴバンからブラジルの耐火物事業と米国の耐摩耗性セラミックス事業を取得することを決めた。海外事業の強化・拡大戦略の一環。なかでもブラジルでは今回の買収によって鉄鋼業界を主要顧客とする耐火物市場でトップに立つ。取得価額は総額約96億円で、内訳はブラジル事業が約89億円、米国事業が約7億円。取得完了は2022年内もしくは2023年初めを見込む。
品川リフラクトリーズは1991年からブラジルのサンゴバン子会社に鉄鋼用耐火物製造の技術供与を実施しており、今回のブラジル事業の買収は長年の協力関係が背景にある。サンゴバンの生産拠点と販売網を獲得し、南米におけるさまざまな産業への市場参入を目指す。
またサンゴバンの米国事業の買収は北米の鉄鋼業界向けに供給している既存製品に加え、新たに高付加価値の耐摩耗性セラミックスを提供する初めての機会となる。
対象事業の直近売上高はブラジル事業が約99億円、米国事業が約12億円。