横浜ゴムは25日、農業機械・産業用タイヤを製造するスウェーデンのトレルボルグ・ホイール・システムズ(売上高1329億円、営業利益160億円)の全株式を取得し、子会社化すると発表した。取得価額は約2672億円(アドバイザリー費用約20億円を含む)。農機をはじめ鉱山車両、建設車両、林業機械用などの生産財タイヤ事業をグローバルに拡大する。2022年下期中に買収完了を見込む。
タイヤ市場は乗用車用を中心とする「消費財」と、トラック・バス、農機用などの「生産財」に大別される。市場全体の半分は生産財が占めるが、横浜ゴムにおいては消費財と生産財の構成比が2:1。このため、タイヤ事業の安定性を確保するうえで、生産財の強化が欠かせないと判断した。
生産財の中でも、農機に代表されるOHT(オフハイウェイタイヤ)分野は収益力が高く、欧州大手のトレルボルグを傘下に取り込み、成長加速につなげる。