村田製作所は15日、高周波フィルターなど通信部品の開発・設計を手がける米国レゾナント(テキサス州)を買収すると発表した。現在、レゾナント株式の約4.2%を保有しており、TOB(株式公開買い付け)を通じて全株取得を目指す。買付代金は約336億円(約3億ドル)。レゾナントは米ジャスダック上場企業。買収完了は3月下旬を予定する。
TOBは村田製作所の米国子会社が設立した買収目的会社が実施する。レゾナント株の買付価格は1株4.5ドル。既保有分と合わせて50%超の株式応募があった場合、買い付けを実行する。TOB成立後、レゾナントを存続会社として買収目的会社を吸収合併する運び。
村田製作所とレゾナントは2019年から特定の周波数に対応する高周波フィルターに関する共同開発を進めてきた。今回の買収で両社の技術力を融合させ、より高品質な高周波フィルターの提供につなげる。